目次
プロペトとは?
プロペトとは
プロペトとは、肌などに塗って使う保湿クリームです。
ワセリンよりも純度が高く、白くて、伸びがいいことが特徴です。
小児科や皮膚科などで、軟膏としてよく処方されています。
とても刺激が少なく、粘膜付近に塗ることができるため、眼科で処方されることも多いです。
保湿剤として使われる
プロペトを肌に塗ると、バリアを張ったように皮膚を守ってくれます。
油の膜で肌を覆うことができるので、皮膚から水分が蒸発することを防いでくれます。
プロペトそのものが水分を補ってくれるわけではありませんが、先に保湿を行っておくことで、肌をしっとりと保つことができます。
肌への刺激が少ない
プロペトは、ワセリンからさらに不純物を取り除いて作ります。
そのため、皮膚への刺激がとても少なく、アトピーなどの敏感肌や、赤ちゃんの肌にも使うことができます。
市販でも購入できる
プロペトは、病院で処方してもらう以外にも、市販品を買って手に入れることができます。
たとえば、薬局やドラッグストアで購入できる市販品としては、プロペトホームがあります。
プロペトで、赤ちゃん・子どもの唇ケア
子どもとプロペト
赤ちゃんの皮膚炎や、子どものものもらいなど、小児科などでプロペトを処方される機会は多いです。
使い切れずに余ってしまったプロペトは、唇の保湿クリームとして使うことができます。
赤ちゃんとプロペト
◆赤ちゃんの唇
赤ちゃんの唇は、よだれや食べこぼしなどでいつもベタベタ。
皮膚がまだ薄いこともあり、ひび割れなどの炎症が起きやすい場所です。
そのうえ、指をしゃぶったり、何でも口に入れてしまうため、唇に塗ったクリームが口に入ってしまうことが多いです。
◆プロペトはなめても大丈夫
純度の高いプロペトは、赤ちゃんのリップクリームとして使っても安心です。
というのも、ペロペロと唇をなめる赤ちゃんの場合、塗ったリップクリームのほとんどが、体内に入ってしまうことも。
ですが、プロペトならば、たとえ少量が体内に入ったとしても、そのまま便として排出されるだけです。
◆大人用のリップクリームはNG
赤ちゃんに、大人用のリップクリームを塗るのはお薦めしません。
大人用のリップクリームには、香料などの添加物をはじめとして、不純物が多く含まれています。
中には、赤ちゃんにとっては、刺激が強すぎる化合物が含有されていることもあります。
毎日、少しずつ体内に蓄積されることを考えると、不純物が少ない赤ちゃん用のリップクリームを使うか、プロペトを使用するのが安心です。
プロペトで、大人の唇ケア
リップクリーム代わりに
プロペトは、リップクリーム代わりとして、唇の乾燥対策に使うことができます。
乳液よりもコクがあるので、唇にしっかりと乗せやすいです。
なお、リップクリームとして使うときには、小指や薬指に少量を取ってから、トントンと軽く乗せるようにして塗りましょう。
外出先での唇ケアに
外出先に携帯するときには、チューブ型の容器に入れておくのがお薦め。
100均などで売っている、旅行用の詰め替え容器に入れ替えるのが便利です。
小さな口から絞り出して使う形の容器ならば、指を汚さずに、プロペトを少量ずつ唇に塗ることができます。
下地リップ代わりに
プロペトは肌馴染みがいいので、口紅を塗る前の下地リップとして使うのもOKです。
唇に油膜を張ってくれるので、冬の空っ風や暖房などで乾燥した空気から、唇を守ってくれます。
口紅を直接塗ったときよりも、しっとりと艶やかな状態を長く保つことができます。
グロス代わりに
艶っぽい質感があるプロペトは、グロス代わりとして使うことができます。
いつもどおり口紅などを塗ってから、仕上げにプロペトを乗せてみましょう。
まるでグロスを塗ったように、つるんとした質感の唇に見せることができます。
唇パック
プロペトを使って、唇にパックをすることができます。
やり方は、唇にプロペトを塗ってから、サランラップでフタをするだけ。
浴槽に浸かりながらラップを行うと、お風呂の湿気も重なり、保湿力が高まります。
また、もっと簡単にパックする方法では、寝ているだけで、翌朝にはしっとりとした唇に。
就寝前にプロペトを塗ってから、マスクをはめて寝るだけという方法ですが、お手軽ながらもしっかりと効果を感じることができます。
こんな唇にもプロペトが使える!
あかぎれの唇
あかぎれでカサカサになった唇にも、プロペトを使うことができます。
プロペトがバリアとなり、乾燥や外部刺激から唇を守ってくれるでしょう。
しかし、プロペト自体には保湿作用がないので、先に化粧品などで保湿を行っておくことが大切です。
また、あかぎれがひどく、出血や痛みなどがある場合は、医師などに相談してから使用するようにしましょう。
ヘルペスの唇
ヘルペスなどの口角炎になった唇にも、プロペトを使うことができます。
プロペトで油膜を張っておくと、外部からの細菌や唾液に含まれる雑菌が、患部に付着することを防ぐことができます。
低刺激で患部にも優しく、患部を保湿しながら回復を促すことができるでしょう。
ただし、プロペト自体には殺菌作用はないため、塗り続けることで必ず治るというわけではありません。
副作用の心配はある?
かぶれ
プロペトは、顔や目に使用できるぐらい、肌への負担が少ないクリームです。
赤ちゃんのおむつかぶれや皮膚炎などに処方されることもあり、副作用が生じにくいことが特色です。
それでもまれに、かぶれなどの副作用が起きることがあります。
ヒリヒリ・赤み
プロペトを塗って、ヒリヒリとした痛みを感じたり、赤みや発疹などができてしまうことがあります。
敏感肌の場合では、プロペトのごく弱い刺激でさえ、肌には負担となってしまうことがあるからです。
痛みや赤みを感じたまま使い続けると、肌が荒れてしまい、皮膚炎などを発症することもあります。
プロペトを塗って、肌に違和感を感じたときには、すぐに使用をやめて医師などに相談しましょう。
色素沈着
プロペトを塗ることで、色素沈着が生じることはほぼありません。
プロペトが油性であるため、塗ったまま紫外線に当たると、色素沈着の原因になるのではないかと心配する人がいます。
しかし、色素沈着となる油焼けが生じるのは、油分に含まれる不純物が原因です。
プロペトは、不純物をギリギリまで取り除いて作られているため、色素沈着を心配せずに、日光の当たる場所でも使うことができます。
プロペトの塗り方
パッチテスト
初めてプロペトを塗るときには、必ずパッチテストを行いましょう。
ごく少量だけ、プロペトを唇に塗ってから、そのまま数時間おいて様子を見ます。
いきなり唇に塗るのが心配な場合は、二の腕や太ももなど、皮膚の柔らかいところに塗る方法でもOK。
しばらく経っても、赤みやかゆみなどが生じなければ、問題なく使用することができます。
塗る前に保湿する
何度も繰り返しますが、プロペト自体には保湿作用はありません。
そのため、プロペトを塗る前には、保湿を行っておくのが鉄則です。
先に、日頃から使用している基礎化粧品で、唇に水分をたっぷりと補ってください。
化粧水などをしっかりと唇に染み込ませてから、プロペトを塗って、皮膚にぴったりとフタをしましょう。
注意点
しっかりと保湿を行うには、プロペトはこまめに塗り直すことがポイント。
とくに、唇に塗ったプロペトは、食事やおしゃべり、洗顔などによって落ちやすいです。
食事や洗顔の後のタイミングはもちろん、何もしていなくても数時間おきには、プロペトを塗り直しておくと安心です。
塗り方
◆指などで優しく
唇の皮膚はとても薄いため、乱暴な塗り方はNGです。
皮膚を引っ張りすぎないように注意しながら、指などを使って、優しく塗ってください。
リップ用の筆や、綿棒などを使って塗ってもOKです。
◆縦ジワに沿って
唇が荒れているときには、皮膚に負担を掛けないように、気を付けながら塗りましょう。
唇の縦ジワに沿って、指でトントンとプロペトを乗せていくと、肌馴染みがいいです。
◆皮めくれにはたっぷりと
皮がめくれているときには、皮全体を覆うぐらい、たっぷりとプロペトを塗っておくのがお薦め。
皮膚が柔らかくなり、唇のガサガサ感を抑えることができます。
◆下地リップとして使うとき
リップクリーム代わりとして、プロペトを使う場合には、薄く伸ばすようにして塗るのがいいです。
というのも、厚塗りにすると、上から塗る口紅の持ちが悪くなったり、口紅の色がにじむ原因となってしまうからです。
もしプロペトを塗りすぎてしまったときは、ティッシュで軽く押さえて、余分な油分を吸い取らせましょう。
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